木造物件は湿気に弱い!基礎・土台はいまからチェックして腐食を防ごう!

建築中の木造一戸建て住宅

今現在木造住宅に住まわれている方は、湿気への対策を行っているでしょうか?もしもしていない場合、今すぐにでもチェックをしましょう!なぜならば、湿気によって基礎や土台の腐食が起こるからです。

なぜ湿気は腐食を起こすのか、そして腐食の見分け方、腐食の防止方法について解説していきましょう。

水回り下の基礎や柱は要注意!湿気は腐食を呼び寄せる

水回り下は腐食の危険ゾーン

基礎や柱に腐食が発生してしまうと、家の耐久性にまで影響するほどの一大事になります。そんな基礎や柱の中でも、特に腐食に気をつけなければならないのが水回り下の部分です。

水回り下は配管が多く通っています。配管が多いということは、それが破損してしまうリスク、そしてそこから水が漏れ出すリスクがあるため、水気や湿気が生まれやすい可能性があります。ですので、他の部分も湿気対策は必要ですが、特に水回り下は要注意なのです。

自宅の基礎や柱についても、水回り下の部分は腐食の危険ゾーンだと意識しておかなければなりません。

腐食と水気や湿気の関係

水気や湿気があれば、そこが腐食してしまう可能性が高くなるのですが、ではなぜ水気や湿気は腐食に関係するのでしょうか。実はそこには、木材腐食菌という細菌の存在があります。

細菌類は酸素の量や一定の温度、水分量、そして栄養分がある条件で繁殖します。そう、水気や湿気のある場所の木材というのは、この細菌の繁殖条件を二つ満たすことになります。

さらに、木材腐食菌は菌類の中でも、木材の中に含まれる栄養素を食べるという点に特性があります。そのため、湿気などの多い場所の木材は、細菌の中でも特にこの木材腐食菌が繁殖しやすい傾向があるのです。

菌?シロアリ?シロアリと腐食を見分ける方法

シロアリの侵食の特徴

木造住宅の基礎や柱の腐食とよく似たものとして、シロアリの侵食被害があります。このシロアリからの被害は、菌による腐食と混同してしまいがちです。では、シロアリと菌、どう見分ければ良いのでしょうか。

まずシロアリの侵食の特徴についてですが、典型的なポイントとして木材に土が運び込まれているという点が挙げられます。これは、シロアリが侵食した部分を巣や巣への通り道にするため、土を利用していることが理由です。

一見すると分からないこともありますが、侵食された部分を少し壊してみると土が出てきます。この傾向があれば、まずシロアリの被害だと考えていいでしょう。

腐食の場合はここが違う

それでは次に細菌による腐食のケースです。この場合、まず先述したシロアリの侵食に見られる土が腐食部分に見られることが無い点が挙げられます。

そして腐食の特徴として、木材の色が変わる、穴が開いて木の繊維に沿って身がほぐれるような状態になる、縦横に亀裂が入るなどがあります。これらの症状は、腐食菌の種類によっても変わってくるため、見極めが重要です。

このようにシロアリのものと比べると、土の不在や変色すること、そして侵食の形状が違うことなどがあるため、要点さえ理解できれば簡単に見分けることが可能です。

経年劣化を見逃すな!腐食を防ぐにはこまめな換気やメンテも必要

換気を行うことで腐食菌が繁殖しない環境を作る

基礎や柱の木材を守るためには、腐食しないようにすることが欠かせません。その上で効果を発揮しやすい対策が、こまめな換気です。

腐食菌などを含めた細菌は、その繁殖条件が一つでも整わないと活動ができず、腐食することもありません。そのため、換気をすることで湿気を無くすことができれば、それだけで腐食菌の発生や繁殖をストップすることができるのです。

家のいたるところの風通しを良くする、床下などの換気が難しい部分については換気口を広くしたり、換気設備の導入をしたりすることでも対応が可能となります。

メンテで腐食する原因を作らない

木造住宅は経年劣化によって、木材が傷ついて腐食しやすくなったり、先述したような水を扱う配管の破裂で湿気が増えて腐食菌が増えたりします。

これらのリスクから家を守るためには、総合的なメンテを行い、腐食原因を作らないようにすることが大切です。

メンテの方法として、リフォームなどの大掛かりなものから、水回りの修理、腐食菌を防ぐための防腐剤の使用、腐食をしていないかの定期的な確認などがあります。これらを行うことで、木造住宅の寿命を長くすることが可能です。

まとめ

湿気対策ができていない木造住宅は、腐食をしてしまうリスクが高くなってしまうため、必然的に寿命も短くなる可能性があります。特に基礎や土台の腐食は致命的です。

腐食を防ぎ、自宅の寿命を長くするためには、腐食菌が発生しないような環境づくりとそれを行うためのメンテナンスが欠かせません。今すぐにでもチェックをし、必要な対策を取るようにしましょう。

他にも、「屋根のメンテナンス」についてもぜひ御覧ください。

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